Sukeさんの仕事は文化の国際的交流。交流の具体的な手段としては、「学術」、「日本語」、「芸術文化の交流」のようだ。
そんな彼が、近々インドにある現地事務所への赴任が決まったのが、そもそものこのon the roadをはじめたきっかけだ。インドだけでなく、たぶんこれから世界中にある現地事務所にいくことになるんだろう。
日本を「ホーム」と仮に設定すると、わたしたちはホーム、アウェイを何度も行き来することになるんだろう。
まるで「旅人」。
旅というのが、必ず「ホーム」に戻ってくるという意味でのことなんだけれど、だからこそホーム、アウェイの道筋を記録したいと思うようになったのだった。
わたしの職業は転勤のない地方公務員である。けして「定住」や「安住」のためにこの仕事を選んだわけではないけれども、それでもこの「ホーム」にいることによってある程度保障された人生については、じゅうぶんに満足している(つもり)のだ。でも「旅人」という言葉。この響きにわたしのこころは波打ち、どこからともなく光がさんさんに差し込んできて、浮き足たってたまらないのである。旅人願望というものなのかな。これから先なにが起こるのかわくわくする生活を選びたい。勤めあげれば「なんとなく安心」な生活ではなくて、家族というチーム活動を最優先に、天竺への道のりをSukeさんといっしょにスタートすることを決めたのだった。
本日、わたしは退職の旨、上司に申し出た。思っていたよりもずっと簡単でらくちんなことだった。正直なところ肩の荷が下りたような思いがする。これからの生活のスタイルが、ほんとうはずっとずっとわたしが望んでいたスタイルなんだと思うから。もちろん経済的な不安はあるけれど、これまでとは違うやりかたで社会とはいくらでも関わっていけると思っている。それになんといってもどこにいってもなにをしていても、わたしはひとりではないのだから、なにも怖くないんだと、そういう事実がわたしをとても強くする。